一月も瞬く間に過ぎ、年長のぞう組さんとの煎茶教室も残りわずかになってきた。
先月の教室でのこと、席入り後、挨拶が済み,さあ今から丸盆点前の個人練習に入ろうとした時だった。
「先生 今日の掛軸は何?お花は何?」お子様たちから指摘された。
「あ、忘れたね」と言いながら私は心の中で「やったー。」と思った。
いつもはお点前に入る前に席の間の軸と花の説明をすることにしている。
私が忘れているのにお子様の方が気付いてくれた。
今日の軸は無事是貴人と読みます。皆で読んでみましょう。せーの「ぶじこれきにん」声を出してこれを2~3回読み上げ、次に花は紅侘助と水仙です。花入れは高取焼蔵窯ですという具合に。
あ〳子どもの力ってすごいなあというのが私の率直な感想だ。自分の失敗した事より、彼等の成長を切実に感じられてとてもうれしく思い、お子様たちの力を信じてその芽を伸ばすお手伝いをささやかながらできれば幸いだ。
お煎茶 蒼水